裁判員裁判体験レポート~第4章~

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第4章 罪の重さ

–2015年7月23日(木)回想–
主に審理。

【審理】
裁判官等が取調べを行って、事実関係・法律関係等を明らかにすること。その行為。

今日は法廷に被害者の方も来られて事件当初の内容を説明してくださいました。
後頭部を5針縫ったこと。
仕事も休まなければならなかったこと。
その分の収入保障、通院等2週間のお金はどこからも出ないこと。
街を一人で歩くのも少し怖くなってしまったこと。
いろいろとお話ししていただけました。
被告人を許せない。怒りが収まらない。厳罰を望む。と。
後遺症もなく、死に至ることが無かったのが不幸中の幸いですね。

不謹慎ながら、合議体が興味本位で聞きたくても聞けなかったことがある。

なぜ夜中0時近くに一人でクレーンゲームをしていたのか。
検察側の証人尋問が勇者であった。
男性検察官:「クレーンゲームがお好きなのですか?よく一人で行かれますか。」
そこあまり関係ないと思うんで、合議体が聞けなかったのに。
さらに、
男性検察官:「何を狙っていましたか。」
被害者女性:「妖怪ウォッチのぬいぐるみです。」
なんだろこの問答。いや、すごくすっきりしましたけどね。ありがとうございます。

【合議体】
地方裁判所の合議体は3人の裁判官で構成される(裁判所法26条3項)。
裁判員制度による裁判においては、3人の裁判官と6名の裁判員で構成される。 ただし、公訴事実について争いがないと認められるような事件(自白事件)については、裁判官1名、裁判員4名の5名の合議体で裁判することもできる。
裁判官の人数が少ない支部などを除くと、裁判官はおおむね3~5人程度が1つの部に配属されているが(民事第○部、刑事第○部などと番号付で呼ばれる)、 その部の部総括判事と呼ばれる判事(部を取り仕切るベテラン裁判官)が裁判長となり、それより若手の判事又は特例判事補が右陪席(みぎばいせき)裁判官、 経験5年未満の未特例判事補が左陪席(ひだりばいせき)裁判官となることが多い。右陪席・左陪席は、法廷でそれぞれ裁判長から見て右・左に座ることからの 名称である。

今回の裁判官はまさに3名体制で、
裁判長は経験豊富で、たまにテレビの中継でも映っちゃっているらしい。
裁判官男性は中間管理職かな。
で、女性は若く、3年目といっていたかな。私が見ている限りではかなりのドジッ子。
そして、裁判長は部長らしいです。ドジッ子が部長って呼んでいたので。

ともかく、終始、裁判長が場の空気を作ってくださり、良い合議体を作っていました。
この辺は通常業務でも見習いたいものです。

さて、検察側、弁護側からのお話しも終わり、
求刑○年が出てきました。
検察側からの求刑:8年
弁護側からの求刑:4年
はい、全然違いますね。
それぞれにこういう理由で求刑○年を求めますと出てきていますが、最終的なことを決めるのは合議体です。

ここまでくると今回の裁判はだいぶ大詰めで、
このあとは最終的な審理に入り、合議体で量刑を考え始めます。

それぞれに思うところはあるものの、いかんせん素人ですからね。
法律的にはどのくらいの量刑が適切であるかがある程度あります。
が、本当にある程度なので、その時々で前後します。

今回の場合は強盗傷人プラス窃盗の罪で起訴されています。

犯罪にはいろいろとランクがあり、強盗<強盗傷人(細かくは強盗傷害や強盗致傷などあり難しい。)と、より悪質であるものであるほど、刑の幅(重さ)が変わってきます。
強盗だけよりも強盗した上に人を傷つけてしまった場合の方が悪いですよね。
さらに、人を傷つけた場合においても、傷つけてから奪った場合と、奪ってから傷つけた場合でも異なるそうです。もちろん、殺意の有無でも変わってきてここでは説明しきれないので割愛します。

話を戻すと、強盗傷人は6年~20年の懲役が基本らしい。
そして、窃盗の罪でも重なり、×1.5の幅で考えることができると。
6年~20年⇒6年~30年となる。
う~ん。難しいよ。さらに、酌量減軽もできますよときた。
こちらは内容によりけりで、してもしなくても良く、合議体で決めることの1つ。

今回の場合、最終的に酌量減軽は全員一致で適用なし。
情状酌量の余地なしってやつです。
そういう感じで6年~30年の幅で考えることになった。

とは言え、まだまだ幅が広すぎてどうすればいいの?となります。
そこで出てくるのが、過去の裁判員裁判で行った判例のデータベース。
やっとパソコンを使う時が来たよ。
でっかいモニターにパソコン繋いでみんなで見る。(使ってるって言えるのか?)
手馴れない動作で社内もとい、法務省のデータベースへアクセスするWEBシステムで検索をするドジッ子。
今回の内容に近いものを選び、なんとなく過去にはどういった判決だったのかを知り、各々がどのくらいにするかを考える。
最終的な数字は明日の午前中に決めるが、なんとなくの考えを固めていった。
細かな内容は守秘義務のため記載できないが、最後は多数決だ。

【起訴】
起訴とは、検察官が特定の刑事事件について裁判所の審判を求める意思表示を言います。 起訴の権限は原則として検察官のみが持っています(難しい言葉で「起訴独占主義」といいます)。 検察官に起訴されると、捜査段階から裁判手続に移り、被疑者は被告人という立場になります。 検察官が裁判所の審判を求める必要がないと判断した場合には、不起訴となります。
【酌量減軽(情状酌量)】
犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる(刑法66条)。法律上の減軽ができる場合であっても、酌量減軽することが可能である(刑法67条)。
酌量減軽は、法定刑の最低をもってしてもなお重い場合にすべきものとされている。ただし、20年を超え30年以下の懲役刑を言い渡す場合は、無期懲役を選択してから酌量減軽をする場合がある。

【多数決】
評議を尽くしても全員の意見が一致しなかったときは多数決により評決します。
この場合、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合にどのような刑にするかについての裁判員の意見は裁判官と同じ重みを持つことになります。ただし,裁判員だけ による意見では,被告人に不利な判断(被告人が有罪か無罪かの評決の場面では有罪の判断)をすることはできず、裁判官1人以上が多数意見に賛成しているこ とが必要です。
例えば、被告人が犯人かどうかについて裁判員5人が「犯人である」という意見を述べたのに対し、裁判員1人と裁判官3人が「犯人ではない」という意見を述 べた場合には、「犯人である」というのが多数意見ですが、この意見には裁判官が1人も賛成していませんので、裁判官1人以上が多数意見に賛成していること が必要という要件を満たしていないことになります。したがって、この場合は被告人が「犯人である」とすることはできず無罪ということになります。

さて、明日でラストですよと。

☆きょうの昼飯:法務省にて中華(900円)
辛い担担麺が評判らしいが、あえてスルーして普通の定食にしてみる。
だって、絶対午後に支障でるし。
なんだろう、まぁおいしいと言えばおいしいけど、普通。
担担麺にしておけばよかったのか。

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